こんにちは、Keyです。
今日は塾長に、先日行われた職業講話についてお話を伺いました。
舞台は、桜がようやく散り始めたという荘川町。
高山と郡上へ研修旅行に来た大垣市の中学1年生たちに向けて、塾長が語ったのは、「夢」と「仕事」のリアルでした。

成績じゃなく、「内側」にある感覚をたしかめてほしい
Key:今回、中学生たちにいちばん伝えたかったことって、どんなことでしたか?
塾長:テストの点数や通知表って、どうしても気になりますよね。けれど、それだけが自分を測るものではないよね。
今回伝えたかったのは、「自分の中にある感覚を信じてほしい」ということなんです。
好きなことや、惹かれること。その芽は、実はすでに自分の内側にある。
それに気づくことが、進路や生き方を考えるうえで、とても大切だと思っている。
「職人」という生き方は、自分で決めて、自分で動くこと
Key:講話の中では、「職人」という働き方についても触れていましたね。
塾長:そう。
たくみ塾は、いわば“サラリーマンとして会社に入らない選択”をした人たちの集まりです。職人というのは、自分の力で生きるという道とも言える。
誰かに言われて動くのではなく、自分の頭で考えて、自分で決断し、自分で動く。
その分、責任も重いですが、得られる実感も深い。
ある卒業生が「前の仕事より、責任の重さは10倍違う」と言っていました。
でも、その表情は充実していて、むしろエネルギーに満ちていたんです。
Key:自分で選んだ道を生きるからこその力強さですね。

「やりたいこと」は、自分の“中”にある
Key:「やりたいことがわからない」という生徒も多かったんじゃないでしょうか?
塾長:もちろん、そういう子はたくさんいるね。でも、それは今の時代、自然なこと。
僕はよく、「思い出してごらん」って言います。小さかった頃、何に夢中になっていた? 泥遊びや秘密基地づくり、絵を描くこと――。
その頃の記憶の中に、「自分が本当に好きだったもの」が隠れていることがある。だから、思い出すことから始めてほしい。

「夢」は“職業名”じゃなく、“要素”を見てみる
Key:職業名で夢を描くことって多いけれど、それが本当にやりたいことかどうか、難しいですよね。
塾長:そうなんだよ。
「ケーキ屋さんになりたい」と言う子がいても、実は「人に喜ばれること」や「手を動かすのが好き」だったりする。
大切なのは、その職業の「どの部分」に心を動かされたのかを見つけること。
たとえば、薬剤師に憧れていた人が、実際に働いてみたら「何か違った」と感じた。
その人が惹かれていたのは、“薬剤師”という職業ではなく、子どもの頃に見た“かっこよく働く大人の姿”だったんですね。そこに、職人的要素を見ていたんだ。
Key:夢の中身を丁寧に見ていくことが、ヒントになるんですね。

動いた人だけが、夢を形にできる
Key:最後に、講話の締めくくりでいちばん伝えたかったことは?
塾長:一番伝えたかったのは、「動いた人だけが、夢を形にできる」ということ。
毎年、たくみ塾には多くの資料請求があるけど、実際に見学に足を運ぶのはほんの一部。さらに試験まで進む人は、さらにその中のわずかです。
「自分には無理かも」と思った瞬間、夢は止まってしまう。でも、「やる」と決めて一歩踏み出せば、器用かどうか、才能があるかどうかなんて関係ない。覚悟があるかどうか、それがすべてだと思っています。
「やりたいことを夢で終わらせない」
中学生たちに向けた塾長の言葉は、「進路を選ぶ」という枠を越えて、人生の土台となる感覚に静かに光をあてていました。
それは、私たち大人にも、今一度問い直すきっかけになるのかもしれません。
まずは、自分の中にある小さな“好き”や“気持ち”に、そっと耳をすませてみませんか?
それではまた次回。Keyでした。☘
Key(ケイ)
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