五感を取り戻せ
職人は、豊富な知識以上に研ぎ澄まされた五感が大切。ところが現代の生活では、五感を研ぎ澄ます場面がない。それどころか、五感が目詰まりして鈍くなっていると言えるだろう。だから木工修業は、マイナスからのスタートだ。

スタッフたちの中には、含水率計に頼らずに含水率を読んだり、水準器に頼らずに水平を見る強者もいる。
五感を研ぎ澄ますのは、制作実習の現場だけには留まらない。普段の暮らしの中で、どれだけ自分の五感を鍛えることができるのだろう。
普段頼りすぎている視覚情報に依存しすぎず、他の五感も意識すること。四方八方に張り巡らしたアンテナ(興味関心)と、感度を高めた自らのセンサー(五感)で情報を得て、対象を認識すること。そうすれば、加工された情報を無選別で頭に入れることもなくなるだろう。
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