
こんにちは。
5月も中旬を過ぎたのに、朝晩はまだひんやりしていますね。
ここ飛騨清見でも、夜になると長袖が手放せません。
塾生のみなさん、体調にはどうぞお気をつけて。
さて今日は、昨晩の技術講座の様子をご紹介したいと思います。
今週の技術講座も、先週に引き続き「機械の基礎講座」。
担当はスタッフのHさんです。
この日のテーマはバンドソー(帯鋸盤)。
木工現場では欠かせない機械の一つですが、見た目は意外とシンプルで、扱いやすそうに見えてしまいます。でも、それが一番怖いところ。
Hさんはまず、機械のカバーを開けて内部構造を丁寧に解説。
どこにベルトがあって、どう回転し、どの部品がどんな役割をしているのか。
そして、なぜ安全カバーが必要なのか。
——ひとつひとつ、実物を見せながらの説明に、初級生たちはメモ片手に、真剣な表情で聞き入っていました。
「刃が見えなくなると、危険が見えなくなる。
だからカバーがあるんだよ」
そんな一言に、なるほどと何人もが頷いていたのが印象的でした。
知識を入れる前に、「器」をつくる
ちなみに、たくみ塾の技術講座はちょっと変わっていて、機械の説明が「後から」やってくるんです。
制作実習では、まず機械を使ってみることから始まります。
「えっ、先にちゃんと教わらないの?」と不安になる人もいるかもしれません。
でも、そこには塾長のこんな考えがあるんです。
「まずは使ってみること。そこで興味や疑問を感じてほしい。興味のないところに知識を注ぎ込んでも、ほとんど溢れてしまうから。
まずは“器”をつくることが大切なんです」
たしかに、説明もなしに初めて機械を使ったとき、「なんでこう動くんだろう?」「中はどうなってるの?」と素朴な疑問がわいてくるもの。
その“ひっかかり”があるからこそ、講座での話がぐっと心に残るんですよね。
「便利そう」「簡単そう」に見えるものほど、その裏にはたくさんのしくみとリスクが隠れています。それを知ること、理解すること。
それは単なる「安全講習」ではなく、職人として生きるための大切な姿勢の一歩なんだと、昨日の講座を見ていて感じました。
それでは、また次回。Keyでした🌿
小木曽 賢一
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