こんにちは。
塾長の小木曽です。
日中は全日講座。そして夕方からは、新入生の歓迎会。
今日は、そんな春の一日の終わりの様子を、少しお話ししてみたいと思います。
歓迎会といっても、たくみ塾らしく、形式ばったものではありません。
持ち寄りの手料理に、スタッフやその家族の差し入れ。
あたたかい料理と笑顔が集まり、場がふんわりとほぐれていく――そんな時間です。











「お客様扱いは、今日までかもしれませんよ」
そんな冗談を言いながらも、塾生たちにはしっかりと自覚してもらいます。
これからは、“覚える”“挑戦する”“やってみる”の連続。
失敗を重ねながら、少しずつ前へ進んでいく毎日が始まります。

今年の新入生は、全員20代と若く、伸びしろを感じさせてくれます。
人数は3人と少なめですが、それがかえって良い方向に働いているように思います。
互いの距離が近く、自然と結束力が生まれやすい。
最初のうちから、自分を飾らずさらけ出す姿が見られ、それがまた、いい空気をつくっています。

教え合ったり、ときにはぶつかり合ったりしながら、それぞれのやり方や考え方に刺激を受けている様子。
まだ始まったばかりですが、すでに「いいチームになりそうだな」という予感があります。
技術だけでなく、人間としても互いに学び合える関係。
それが、この3人の強みになっていくことでしょう。
スタッフの家族も、この塾を支える大きな存在です。
うちの子どもたちはもう大きくなりましたが、昔から歓迎会や送別会には毎回顔を出してきました。
決まった型にはまらない大人たちの姿を見て、「こういう生き方もあるんだな」と、肌で感じてくれているように思います。
いま、たくみ塾には“ベビーラッシュ”が到来中。スタッフ3家族に4人の赤ちゃんたちがいます。
この小さな命たちにも、塾生たちの真剣なまなざしや、自然の中での暮らしが、
きっと良い影響を与えてくれるはずです。
また、年によっては妻帯者の塾生もいます。
その場合、奥さん同士がつながれる場があるかどうかは、実はとても大切です。
夫は夢を追ってイキイキしているけれど、奥さんが孤立してしまう――そんなケースはよくある話。
だからこそ、気軽に愚痴も言い合える“安心な場”があること。
それが、夫婦ふたりで挑戦を続けるための、見えない支えになるのだと思っています。
今回の歓迎会では、スタッフの奥さんたちが張り切って作ってくれた手料理にも感動しました。
なかでも、Iさんの奥さんが持ってきてくれた餃子は、まるでプロの味と見た目。
きれいに包まれた皮の中からは、ジューシーでやさしい味わいが広がります。
「えっ、これ本当に手作り!?」と、みんなが驚いていました。

申し訳ないような、ありがたいような……。
でも、こういう“家庭の力”が自然とにじむ場があることが、
たくみ塾の良さだと、改めて感じています。
さて、これからの2年、塾生たちはたくさんの壁にぶつかることでしょう。
修業のこと、技術のこと、人間関係、そして将来のこと……。
それでも、ひとつだけ大切にしてほしいと思うのは――
「なりたい・やりたい」ではなく、「木工職人になる」と決めた覚悟。
迷ったとき、揺らいだとき、その原点にもう一度立ち返ってほしい。
それがあれば、きっと乗り越えられる。そう信じています。
みんなで囲んだ食卓から、静かに、でも確かに、始まりの鐘が鳴りました。
さあ、ここからです。
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