森林たくみ塾とは

森林たくみ塾とは

21世紀における
「自然」と「人間」の共生の
具体的手法をみつけるために



人類誕生以来300万年といわれている。
始めは極当たり前のように自然との共生を果たしていた。
人類は、直立歩行故に空いた手に道具を持ち、それが刺激となって大脳の急速な発達をみる。
手に道具を持つことから技術を確立し、人類は、農業化社会から工業化社会へと突き進む中で収奪資源として自然に向かって行き、一気に自然との接点を見失ってしまったといえるだろう。



工業化社会において化石資源に頼り切り、地球を切り刻むことで、今日では先が見えなくなってしまった。
21世紀に向けて新たに自然と人間との共生を図るためには、具体的方策の模索を開始しなければならない。
それが今世紀の人類に課せられた大きな課題ではないだろうか。

教育の基本方針について



木の総合教育機関を目指して



木に関しての総合的な教育とは、


  1. 森林生態系から林業、製材までを学ぶことで、「育てる」面をとらえること。

  2. また、生活クラフトから家具の制作までもこなすことで、「加工する」面をとらえること。

  3. そして、デザインやトータルコーディネーションを通して新しいライフスタイルの提案を目指すことで、「使う」面をとらえること。



それらを通して、日本における木の文化を学び、ひいては21世紀におけるエコロジカルな生活をも展望することを目指したい。

少数精鋭で行なう



これらのことを学ぶには、机上の空論で終わってしまっては意味がない。
常に現実の動きの中で体を通して学ぶことである。
それを実現する体制としては、スタッフ一人に対して6人が限度である。

スタッフも学生も同じフィールドで共に学ぶことを目指す。
それが少数精鋭の意味である。

実践教育を行なう



スタッフも学生も共に学ぶことが大切である。
常に双方向のコミュニケーションを保っていくことを基本としたい。
しかも学ぶことは机上ではなく実際の現場にある。
「モノづくり」は生ものである。

常に動き、対象によって変わる。
日本の木の文化もそうした現場の中でこそ育まれて来たものである。

環境教育の重視



自然との共生をテーマとした環境教育の側面は、日常の実践教育においても重要な課題となる。
森林生態系というものも実際に触れていくことで学ばなくてはならないだろう。

森林活性化のための育林作業を行うことで、生きている森としての認識ができ、人間もまた、その中で生き、生かされていることを実感できるのである。

授業料は一切無料である



我々は学校の枠組みも超えたところで教育の場を考えたい。
それには授業料の代価として知識なりを切り売りする関係を断つ必要がある。
だが、運営経費は必要である。

学生にとって授業で行なう課題作業は実際の経済活動の中での作業と同等であり、授業料相当分は作業で稼ぎだすものとして捉えることである。
この方式はアメリカのケンタッキーにあるBerea Collegeにおいて100年以上の実績を持っている。

こんな人材を育成したい



森林たくみ塾で育てたい人物像とは、グローバル(地球規模)な視点で森林の機能を見てローカル(地域)な足掛かりで森林・林業の課題を理解でき再生産可能な「木」という素材への知識と、それを活かす技術(わざ)を持ち長く使われ続ける製品を企画・制作し、世に送り出すことで、モノづくりのチカラを、社会的課題の解決に役立てられる。そんな人。

つまりは、モノづくりのプロとしての木工職人・木工作家にとどまらず、モノづくりを通して社会をより良くしてゆこうという社会事業家ともいうべき人材をも輩出してゆきたいと思っているのです。

そのベースとなるモノづくりにおいては、「つくることに自信が持てるまでになる」「人間性を高める」ことを目指し、「木工修業」の要素を取り入れています。
それは、「教えてもらうのではなく、自ら学ぶ」「考えるより、まずやってみる」「失敗こそ、大切な学びのチャンス」「知識より判断力」「自分の限界を自ら乗り越える」。
学校教育による人材育成の限界を感じながら辿り着いた、「徒弟制度」に倣った指導方法です。
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