モノづくりの現場で学ぶ。
森林たくみ塾が他の木工スクールや職業訓練校と大きく異なるのは、モノづくりの現場で学ぶということ。
学校ではなく現場。
勉強ではなく木工修業。
それが森林たくみ塾の制作実習と言ってもいい。
練習はどこまでいっても「練習」でしかなく、「本番」にはならない。
例えば、自動車教習所で運転を習うのに、教習所内でいくらうまく運転できたとしても、一般道に出た時に全体の車の流れにのれるかどうかが問題になることと同じだ。
実際の商品の制作に携わる。
他の木工スクールや職業訓練校の実技では、一般的に課題作品の制作を通して木工の基本を学んでいく。
一方で、森林たくみ塾の制作実習では、実際の商品の制作に携わる。
「品質・納期・原価・利益」。この4つの制約がある中で、いかに早く正確にモノをつくるかということが日々問われる。
所詮素人だから、日々失敗もすれば遅れも生ずる。失敗すれば怒られる。
遅れれば実習後も居残って遅れを挽回する。
そうした厳しい現場の中に身を置くことで、先を見る目・全体を見る目を養い、段取り力・判断力を身に付けていく。
つまりは職人としての腕を磨いていくことになる。
木工の基本だけでなく、シゴトとしての木工を身に付ける場が、森林たくみ塾の特徴ある制作実習なのだ。
オークヴィレッジのDNAを受け継ぐ。
「お椀から建物まで」 「100年育った木で100年使えるモノを」 「子ども一人、ドングリ一粒」 をスローガンに、持続可能なモノづくりを目指して、木製品の企画・制作から販売までを手掛けるモノづくり集団・オークヴィレッジ。
森林たくみ塾で学ぶということは、オークヴィレッジの理念をも学ぶということ。
高い理念を掲げ、クオリティの高いすオークヴィレッジの製品を手がけることができるのも、制作実習の強みだ。
職人から学ぶ。
制作実習で指導するのは、先生ではない。モノづくりに対してプロ意識の塊でもある職人だ。
シゴトに対するプロ意識、「品質・納期・原価・利益」に対する責任感。
そうしたものを現場の雰囲気の中で身に付けていく。
最初からプロとしての厳しさの中に身を置くからこそ職人としてのプロ意識が身につくのだ。
本当の「まなび」の場。
自らが職人でもあるスタッフは、いちいち塾生に解説などしない。
教えるのではなく、指示を出す。塾生はスタッフから指示されたことを、指示されたようにこなしてゆく。
「教えてもらえる」という受け身の意識では、制作実習というモノづくりの現場で学ぶことはできないだろう。
感度の良いセンサーと、四方八方に張り巡らしたアンテナを持つことが大切だ。
「技を盗む」という言葉に示されるように、「知りたい」という欲求、「何故だろう」という疑問を持ち合わせないと本当の学びにはならないだろう。
そうは言っても誰しも、最初の1~2ヶ月は誰でも制作実習でのまなび方に戸惑うはずだ。
しかし一旦制作実習で自ら学ぶ姿勢が身につくと、学びのスピードは加速する。
プロへとつながる、経験を積み重ねる場。
初級は数モノのクラフトの制作から始まる。
1つ2つ作ってみるのではなく、1ロット500~1000個という数を作る中で、モノづくりを体で覚えてゆく。
1年目はまさに木工の基礎体力作りとも言える。
1ロットの製品を数が欠けることなく、同じ品質で納期までに完成品にする。
そのことが、特注の一品物をも失敗せずに作り込むことが出来うる力となる。
クラフト小物から家具まで。
クラフトの制作では、スピード感に乗って品質を安定させることが要求される。
数をこなすことで、木工の基礎体力が身につき、ようやく家具のような構造が複雑でより加工精度の求められるものをこなせるようになる。
4,150時間の重み。
実習の内容もさることながら、圧倒的な実習時間がグラフから読み取れるだろうか?
実習時間だけでも3,900時間に達する。
一人前になるまでに10年掛かると言われるのが職人の世界。
それをたった2年でやってしまおうぐらいの勢いでいるから、これでもまだ少ないくらい。
実際には、3~5年ぐらいで一人前になっている。
はじめはみんな、素人。
「木工修業に臨むものは、経験者でないとだめですか?」とよく聞かれるが、塾生はみな木工未経験者ばかりだ。
高卒・大卒だったり、普通にサラリーマンをやっていたり、前歴も様々だ。
モノづくりを仕事にしたくて、モノづくりの世界に本気で取り組みたくて、森林たくみ塾での木工修業を選択した彼ら。
そんな彼らが2年間ひたむきにモノづくりに向きあい木工修業に励んで、プロの世界へ翔び立っていく。
次は、あなたの番だ。
森林たくみ塾
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