ブータンの薬物依存を克服した若者に、木工技術を伝えて社会復帰の後押しをしてくれませんか。
知人からのそんな1通のメールが全ての始まりでした。
「幸せの国」のイメージが先行するブータン。しかし急速な近代化による歪で起こる深刻な社会的問題。メールのやり取りを重ねるたびに、ブータンのそんな現実が見えてきます。
木でものをつくる力。
それがどれほどのことを成し遂げることができるのだろう。仕事の力で社会的課題を解決へ導く。いわばソーシャル事業としての使命が試される時なんだな。そんな思いがふつふつと湧いてきたやり取りでした。
プロジェクトの始動。
2年半に及ぶ枠組みづくりの末、この春からようやく本格始動となりました。森林たくみ塾としては、初めての本格的海外プロジェクトです。
プロジェクトの枠組みは、木工道具や機械の調達を愛知の「自立のための道具の会(以下、道具の会)」が担い、森林たくみ塾はそこでの指導者派遣を担います。現地はブータン国王の信頼も厚いNGO「Chithuen Phendhey Association(CPA)」が受け皿です。
現地に赴く。
4月20日に現地へ赴いたのは、25期生の斎藤稜くん。2015年夏に「自立のための道具の会」のワークショップに参加。その後も、森林たくみ塾のゼミでブータンに関しての勉強会を重ね、2016年春に指導用テキスト第一弾をまとめ上げるなど、着々と準備を進めてきました。
その彼から現地レポートが次々と届いていますので、次回以降に順次紹介していきたいと思います。
佃 正壽
森林たくみ塾・塾長
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